12年間中小企業経営者向けの新商品開発・マーケティングの勉強会を実施してきました。
この勉強会は、途中から福岡市の後援もいただいた由緒正しい(?)勉強会です。
福岡大学の学生もコロナ前は多い時では20名も参加してくれました。
福岡の中小企業経営者と学生で地域を活性化するビジネスづくりに取り組もうと行っています。
200を超える新商品や経営改善のプレゼンテーションを聞いてきましたが、その中で多くの中小企業経営者が陥っている重大な欠点が見つかりました。
だから中小企業の商品は売れなくて、苦戦するんだ~と感じました。
それは何だと思いますか?
それは、タイトルにもあるように「まったくお客様の声を聞いていない」ということです。
商品を作るにしても、経営改善をするにしてもそれは誰を対象にするのでしょうか?
これは言うまでもなく「お客様」ですよね。
それなのに経営者の思いややりたいことが優先になって、これはきっと売れるだろう。
こんなサービス展開をすればお客様が喜ぶだろうと推測だけで行っているのです。
つまり対象となるお客様の声、要望、お困りごとを知らずして、経営しているんですね。
高度経済成長期には、このやり方でも通用したのですが、今はそうはいきません。
私自身も商品開発のサポートをやってきましたが、声を聴かずにやるというのは
考えられません。
経営者の推測で作った商品は、かなりの高確率で消費者ニーズを外しています。
なので、商品を作っても売れないという結果になっているようです。
その勉強会の中でも一番多かった質問は、
「その商品は誰をターゲットとした商品ですか?」です。
その答えが不明確な経営者が多かったです。
・高齢者。
・若い女性。
という答えが出てきたりもしますがあまりにもターゲットの絞り込みが
出来てなく、その声も聴いていません。
ひどい場合には
・誰でもいいから売りたい。
・この商品は誰に売ったらいいかを相談したい。
という場合もありました。
そもそも考えてみましょう。
「モノ」は欲しかった昭和の時代であれば、この考え方でもOKだったのです。
「モノ」が欲しいお客様がいたから、「モノ」を作って出せばよかったのです。
しかし、今は違います。
「モノ」は欲しい人は一人もいないといっても過言ではないと思います。
多くのお客様のニーズは
・自分の困りごとを解決したい
・楽しみたい
・夢をかなえたい
のような感じで、それをかなえるために「あなたの商品」があるのです。
ということは、お客様が本当に何を求めているかがわからないと
商品説明が的外れになってしまうということです。
ちょっとややこしくなってきたので整理します。
①商品はお客様の「困りごと解決」「夢実現」をするものである。
あなたの商品はどんなお客様のどんな問題解決ができるのでしょうか?
②お客様の声を聞かずして、お客様の困りごとも夢もわからない。
売り手側の推測だけで商品が作られ、一方的な聞きたくない商品説明がされています。
つまり、お客さんの声を聴いて、商品を作ったり、商品説明のチラシを作ったり
セールストークを考えないと、一方的に売り込まれたお客様は迷惑です。
これが商品開発や営業が難しいと思われている原因ですね。
商品のターゲットを明確にして、そのターゲットの声を聴いてみませんか?
新しい発見がいっぱいあります。ヒントがいっぱいもらえます。
モニターで商品を使ってみてもらったり、集まってもらって座談会を開いたり
ぜひやってみましょう。これが売れる商品のための近道です。
やり方がわからないときはぜひご相談ください。